トライアルで、面白い展開になりました。
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レース回顧
まず、レースラップです。
これだけ見ると平均ラップが続く持続戦に見えますが、レースは先行馬が入れ替わり、3コーナーでまくる馬もいたため、先行馬に不利な消耗戦となりました。
ラップは誰もが得られる客観的な情報ですが、レース映像と照らし合わせることで、そのレースから得られる学びは何倍にも膨らむと思います。
アサマノイタズラ 1着
素晴らしいレースでした。
この馬の勝因は主に3つだと思います。
2鞍上が嶋田→田辺騎手への乗り替わり
3得意の中山替わり
今回のレースで一番大きかったのは、1番だと思います。
GⅠへの権利がかかったレースでしたし、先行力のある有力馬が多かったため、前半から各ジョッキーの意識が前に向いていたと思います。
ここで、大きく効いてきたのが、2番の乗り替わりです。
田辺騎手の特徴は、マイペースで馬のリズムを優先して持ち味を引き出すこと。
レース後のコメントでも、「スタートは良かったのですが、ポジション取りで行きたい馬が多く、そこに参加するにはこの馬がムキになると思い、マイペースを保ってリラックスさせてリズムを守りました。」
とまさに、彼を表すような表現がありました。
仮に、ここで先行していたとしたら、ここまでの好走はなかったと思います。
そう考えると、改めて競馬の面白さを実感します。
ただ、レース展開を抜きにしても直線の伸び脚は秀逸でした。
ここは3番の中山替わりが効いていると思います。
もともと、デビューから皐月賞まで一貫して中山を使われていたので、ここでの好走も納得です。
スプリングステークスで本命にしてから、3戦連続で重い印を打っていたにもかかわらず、これだけの買い材料がありながら、印を回せなかったのは僕の力不足です。
この悔しさを今後につなげていきたいと考えています。
菊花賞は距離が不安なので、買いづらいです。
能力でどこまで食らいつけるかに注目したいです。
ソーヴァリアント 2着 ◎
今回のレースで一番強いレースをしたのはこの馬と断言していいと思います。
戸崎騎手のコメントでは、「1、2コーナーでゴチャついてしまい、気が入ってハミを取ってしまいました。」とありました。
これは、ノースブリッジ→ワールドリバイバル→ルペルカーリアが続々と前に押し寄せた結果、先行争いが激化していたので、ラップ以上に前の馬には負荷がかかっていたように見えます。
さらに、3コーナーで外からカレンルシェルブルがまくってきたため、ここで早めに動かされてしまったことも結果につながったと思います。
これだけタフな展開でしたが、1着馬とクビ差の2着、3着馬に約2馬身つけているので相当素晴らしい内容のレースでした。
菊花賞はこの馬が一番有力だと思います。
負けはしましたが、今後の活躍が楽しみになりました。
オーソクレース 3着 消
この馬が3着に来るとは思いませんでした。
昨年暮れのホープフルステークスと同じようなタフなレースに強いと再認識しました。
ただ、カレンルシェルブルが上がっていったタイミングでC.ルメール騎手が盛んに追っているので、反応は鈍い馬です。
ただ、「少し反応が遅れてしまったのは、9ヶ月ぶりの分だと思います。」
とコメントがあったので、叩いた次走はさらに上がってきそうです。
持続力型なので、切れ味勝負では軽視したいです。
あがりのかかる展開は得意だと思いますし、エピファネイア産駒の超良血なので、菊花賞でも勝負になりそうです。
ソーヴァリアントとオーソクレースの2頭軸でもいいかもしれないです。
カレンルシェルブル 4着
向こう正面からまくって行くレースとなり、長くいい脚を使っての4着でした。
終始外を回っていたことを考えると、強い内容でした。
菊花賞は出れないと思いますが、今後の成長次第では古馬の長距離戦線で期待できる馬になりそうです。
ヴィクティファルス 5着
内で溜めるロスのない競馬で展開も向いたので、そこまで評価できないです。
重賞での好走もありますし、ハーツクライ産駒なので古馬での成長に期待したいです。
ベルウッドエオ 6着
内でロスなく溜めて、吉田豊騎手の追い込みがハマっただけの6着という認識です。
後方にいた4頭の中で2番目の先着ですが、展開・コース取りとすべてが上手くいっての6着なので、レッドヴェロシティと同じくらいの能力だと思います。
ルペルカーリア 7着 消
先行馬6頭中2番目の先着でした。
もともとあがりのかかる展開に強い馬なので、もう少しやれてもいいと思います。
福永騎手のコメントでは、
「途中で2番手まで押し上げてそこで馬は落ち着いてくれました。ここからというところでいつもの感じではありませんでした。いつもならあそこで踏ん張ってくれるのですが・・・」
とありました。
叩いて上昇していくタイプなのかもしれないので、この敗戦は納得できます。
展開を踏まえると、まずまず評価していいのかなと感じます。
中京巧者というイメージがあるので、京都金杯とかいいと思います。
レッドヴェロシティ 8着
M.デムーロ騎手の特殊アビリティ”出遅れ癖”が発動しました。
これは覚えておいたほうがいいですね。
それがなくても、厳しかったとは思いますが。
後方から行って外を回してくるレースで、ベルウッドエオよりは評価してもいいかもしれないです。
グラティアス 9着 ✕
僕の予想記事の評価は「正直、強いのか弱いのか未だにわからない馬です。」でした。
今回のレースを踏まえると、現時点では人気の割に弱い馬という認識です。
レシステンシアの半弟で良血馬なので、人気先行型です。
京成杯こそ勝っていますが、相手関係を見てもそこまで能力は高くないと思います。
今後は人気薄になるまでは買いづらいです。
ノースブリッジ 10着
好スタートからハナを切りましたが、1,2コーナーでワールドリバイバルに外から被せられると、力みながらのレースとなりました。
この馬は逃げる競馬で持ち味が生きる馬なので、もったいなかった感じがします。
どこまで強いかは未知な部分がありますが、古馬のローカル重賞ならいい勝負になりそうですかね。
ワールドリバイバル 11着 ▲
特殊アビリティ”積極的”を持つ津村明秀騎手が、1コーナーから果敢にハナを主張していきました。
この馬自身、前走は控える競馬となりましたが、逃げでも結果を出しているので、ハナを取りきったのだと思います。
能力的に控えても後続に強力な馬がいたので、この判断は良かったと思います。
人気にならないタイプの馬なので、今後も人気薄で積極的に狙いたいです。
菊花賞で逃げたら、面白いと思います。
レインフロムヘヴン 12着 △
スタートで出遅れましたが、それがなくても厳しかったと思います。
能力的にも、よほど恵まれない限りは重賞で好走出来ないと思います。
タイトルホルダー 13着 ◯
競馬の怖さを再認識しました。
直線に向くとどこにも進路がなく、1周回ってきただけのレースになりました。
横山武史騎手のコメントです。
「マークされる立場で厳しい展開になってしまいました。直線も進路がありませんでした。上手く導いてあげられませんでした」
こればかりは仕方ないので割り切るしかないですし、能力で負けたわけではないので、参考外でいいです。
菊花賞は距離適性がポイントになりそうです。
半姉のメロディーレーンが牝馬ながら同レースで5着にきているので、問題ないと思います。
能力は世代屈指ですし、この負けで人気を落とすなら、積極的に狙いたいです。
タイムトゥヘヴン 14着 △
この馬も直線で進路がなくなっていたので、参考外でいいです。
個人的に、この馬の未勝利勝ちしたレースが強く印象に残っています。
お時間があれば、一度見ていただきたいです。
同日に行われたGⅠホープフルステークスの2着馬オーソクレースと同じタイムで勝利しています。
暮れの中山であがりのかかる展開なら強いと思うので、出てきた際は狙います。
能力的にも古馬のGⅢなら戦えると思うので、今後も注目したいです。
まとめ
トライアルで各ジョッキーの思惑が交錯する、見ごたえのあるレースでした。
負けた馬が実力を出し切れたのかを踏まえて、次走以降につなげる意識の大切さを再認識しました。
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